銀行ごとに異なる決算書を作成、どこをごまかすか?

銀行ごとに借入金額をごまかすというのが典型ですね。A銀行に対して見せる決算書は、A銀行からの借入金は正しくしておき、それ以外の銀行からの借入れは少なくしておくなど。

他のパターンとして、減価償却しなきゃいけない固定資産の減価償却を過小にする、回収が滞っている売上債権(いわゆるつけ払い、信用払い)をそのまま計上しておく(本来は貸倒損失にするとか、貸倒引当金の計上を行い損失見込み額を先取りする等の対応が必要)、不良在庫の評価減をしない、架空の売上を計上する(その結果、滞留債権が発生するので、さらにごまかす・・・)といったものがあります。

昨日のニュースはこのようなことをたくさんやっていたのでしょうが、だんだんつじつまが合わなくなってきて、ばれてしまったんですかね。

銀行ごとに異なる決算書を作成しての粉飾

今でも銀行ごとに異なる決算書を作成して粉飾決算を組む法人があるんですね。相当手間がかかり、そんな作業をやるなら、財務情報の分析でもしたほうがましなように思いますが、冷静な判断ができなくなったんですかね。

子会社不正

https://www.isb.co.jp/newsroom/data/pdf/release20221220-2.pdf

アイ・エス・ピーという東証プライム上場会社の子会社で不正が発生したというもの。12月決算の会社で、直近第三四半期(9月)の四半期報告書を見たところ、大手の一角トーマツが監査人のようですね。税務調査で不正が発覚ですか。強制捜査権がない監査法人だと見つけられないような不正をやっていたんですかね。

ビッグデータで粉飾決算を検知したい。

https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_yxJY4NSL2VB/

財務諸表監査を受けていない企業だと、減価償却計上漏れ、貸倒引当金の計上不足、在庫評価損の計上不足、といったようなことは案外多いです。このような企業に融資する金融機関は、融資先から情報の提出を求め、融資先の財務実態を改めて算定し、利率等を決めています。

ですので、粉飾決算の検知は案外できているのではないかと持っていますが、ビッグデータによる粉飾決算の検知とはどのようなことを想定しているんでしょうね?売上高とか在庫の架空計上など?

社外監査役だけが損害賠償責任を追及された事例


※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。

・某上場会社(現在は上場廃止)が粉飾決算発覚等により上場廃止になったため、株主から取締役、監査役、上場を引き受けた証券会社に対し損害賠償責任を求めたもの(東京高裁平成30年3月23日判決)。

・このうち、監査役に対するもののみ言及。第一審である東京地裁平成28年12月20日判決では、社外監査役も含めた監査役全員の責任が認定されていたが、高裁では公認会計士の資格を持つ社外監査役のみの責任が認定されたもの。

・会社法による公認会計士の監査を受けていれば、監査役の会計監査は公認会計士の監査を「相当と認めれば」特段の責任がないような実務になっているが、今回の事例は当初による告発があったことから、監査役にとっても粉飾決算に気づく機会があり、公認会計士の監査を単に相当と認めただけでは免責されないとしたもの。

・公認会計士からの要望に応じて情報共有するのではなく、社外監査役としての立場であっても、監査役の側からも公認会計士に対しアクションを起こす必要があることも改めて認識しないといけないかも?