最高裁令和4年9月8日第一小法廷判決です。固定資産評価に携わる職員(公務員)の注意義務違反に言及した判決はよく見ますが、固定資産評価審査委員会の委員の注意義務違反に言及した判決は珍しいですね。
固定資産評価審査委員会の委員は士業や学識経験者が就任するパターンが多いのですが、この事例では先例や文献がない評価方法を適用していたようですね。
地裁や高裁の判決文の入手が困難でしたが、あるデータベースから発見されたので、これからじっくりと読んでみようと思います。
全国対応の公認会計士越田圭事務所(北陸地方の石川県金沢市所在)
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最高裁令和4年9月8日第一小法廷判決です。固定資産評価に携わる職員(公務員)の注意義務違反に言及した判決はよく見ますが、固定資産評価審査委員会の委員の注意義務違反に言及した判決は珍しいですね。
固定資産評価審査委員会の委員は士業や学識経験者が就任するパターンが多いのですが、この事例では先例や文献がない評価方法を適用していたようですね。
地裁や高裁の判決文の入手が困難でしたが、あるデータベースから発見されたので、これからじっくりと読んでみようと思います。
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/72/pdf/ayamari.pdf
令和4年度税理士試験の固定資産税の問題で、肝心要の固定資産税が算出できない形で出題されたとのことです。固定資産税は試験範囲が狭く、毎年ボーダーラインが高いとされていますから、固定資産税が算出できないとなると受験生は相当焦るでしょうね。固定資産税が得意な人ほど不利を受けてしまったものと思います。
固定資産税の試験委員は例年1人なんですかね?出題内容のチェックなどは誰がやっているのでしょう?試験委員が複数いないと、試験委員の誤りに物を申せる立場の人がおらず、今回のような悲劇が起こりやすい体制のように思います。
・固定資産税の課税標準となる「適正な時価」の意義について、適正な時価とは、正常な条件の下に成立する当該土地の取引価格、すなわち、客観的な交換価値をいうと解されるという判断を最高裁として最初に示した判例。
・固定資産税の課税標準となる土地との課税台帳における登録価格と適正な時価との関係を示したとされる最高裁平成25年7月12日第二小法廷判決にもつながる重要な判例
固定資産税評価額を不服として訴訟に至った事例。固定資産評価基準にのっとって算定された宅地価格は、当該評価方法によっては客観的交換価値を適切に算定できない特別の事情又は同評価基準が定める減点補正を超える減価を要する特別の事情の存しない限り、適正な時価であると推認できることから、単に不動産鑑定書を提出しただけでは、特別な事情があるとは認められず、不動産鑑定基準による評価の方が合理的である点を説明できなければ不服が認められないと判示されたもの。
※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。
・固定資産税の判決。固定資産税は、市町村が登録した価格に基づき課税されるものであり、不服があれば、固定資産評価審査を経て判断するもの。
・固定資産評価に関する違法性判断の道筋を示した判決。固定資産税の評価は、大半の場合、固定資産評価基準に基づき実施され、特別な事情がある場合、不動産鑑定基準による評価が行われることもありうる。
・裁判官の補足意見として、不動産鑑定を使って主張する場合は、合わせて特別な事情がある点を主張する必要があると明言したことも重要。
※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。
・市の公有財産である土地の使用料を免除し、土地の上に建てたサッカースタジアムに係る固定資産税を免除していたことが違法だとされた事案。
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/548492
・当該サッカースタジアムはサッカーチームのホームグラウンドということであるが、下記によると、市民にも開放する予定であった模様。
・地裁は公益性がないことをもって、違法と判断した模様だが、高裁、最高裁でどうなるか?
・市側は経済効果を根拠に公共性があると主張したが、昨今の状況では難しい主張かも?
・屋外だから経済効果はともかく、公共的なイベントができそうな気もするが、やれてないのであれば、民間の私有物扱いされてもやむをえないか?
・似たような判例としては、公立学校施設の目的外使用の許否の判断と管理者の裁量権が争点の一つとなった最高裁平成18年2月7日第三小法廷判決(民集60巻2号401頁)など参照。
※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。
・生産緑地とは、生産緑地地区の区域内の土地又は森林をいう
・生産緑地は相続税の納税猶予や固定資産税の減免など、色々な税制優遇があった
・当該優遇を受けるため、一律1992年に生産緑地が指定された
・生産緑地であるためには、1992年から30年農業をやる必要あり
・2022年3月いっぱいで当該特例は終了、継続したいなら「特定生産緑地」になる方法あり
・継続するには農業を続ける必要があり、結局売る人が多く、土地が暴落するといわれている?
・売るなら農地から宅地に用途変更するが、宅地にしても売れるか?
・住宅ローン減税の控除率が少なくなるし、2022年以降家を建てる人も少ないのでは?
・農地は固定資産税が宅地に比べて安いとか言われるが、「宅地並み課税」の農地であれば、結局同じ
・ということは焦って売る必要はないのでは?
・住宅の需要がないのであれば、固定資産税評価額が実需を反映しなくなる可能性がある、ということはあまりにも高いと感じるようであれば、不服審査を検討してもいいのでは?