国税・地方税における発信主義と到達主義

 発信主義というのは、郵便書留等で、送付された記録がわかる文書であれば、その発信記録をもって受け付けるという考え方です。というわけで、例えば月末が休日かつ期限となっている申告書等を税務署に提出したい場合、郵便書留等で月末に送付されたことがわかれば、税務署が実際に申告書等を確認したのが翌月となっても、月末をもって提出されたものとみなす考え方です(国税通則法22条、地方税法20条の5の3)。インボイスがらみの書類も同じですね。一方で、到達主義というのは実際に書類等を受領した、確認した日を提出日とする考え方です。具体的な書類は、国税庁のサイトにあります。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/teishutsujiki/policy.htm

 なお、送り方ですが、郵便又は信書便とされています。信書便業者の一覧は総務省のウェブサイトにあります。

https://www.soumu.go.jp/yusei/tokutei_g.html

インボイス登録

9/30は土曜日なので、申請は9/29までにしないと、10/1付けの登録に間に合わないので注意です。インボイスの登録は任意なので、税金の納付のように法律上の義務に基づく期限ではないことから、休日中の申請は、直前営業日までに届いたとみなしてもらえず、休日明けの営業日になってしまうため、留意が必要です。国税通則法10条2項を読むと「期限」とだけ書いてあるので、勘違いする人が多いのですが、この「期限」というのは、インボイス登録など任意の手続に関する期限は対象外なので注意です。

国税関係の届出期限

国税関係の申告とか届出は、期限があるものについては、休日等は翌日までOKとされています(国税通則法10条2項)。条文に「○日前までに」や「月末までに」等の記載がある事項は適用されますが、適用していた事項を取りやめるための届出など、条文に「○○日までに」といった規定がないものは、適用されません。

というわけで、申告や届出は余裕をもってやったほうがいいという話でした。大型連休を挟む可能性がある5月や年末年始などは気をつけたいところです。