https://startup-db.com/magazine/category/research/stockoption_zeisei
ストックオプション行使時に得た利益は給与所得扱いとなることになりましたが、ストックオプション付与時の株価算定方法として、純資産価額ベースの方式も認めると明言したんですね。今まではそれができないので、外部専門家に委託して算定していたのですが、少しは簡便になるのでしょうか。
全国対応の公認会計士越田圭事務所(北陸地方の石川県金沢市所在)
所長が様々な事象に関し記録しておくサイト
https://startup-db.com/magazine/category/research/stockoption_zeisei
ストックオプション行使時に得た利益は給与所得扱いとなることになりましたが、ストックオプション付与時の株価算定方法として、純資産価額ベースの方式も認めると明言したんですね。今まではそれができないので、外部専門家に委託して算定していたのですが、少しは簡便になるのでしょうか。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC206RJ0Q3A420C2000000/
日経新聞の有料記事です。日本の税制だと、「税制適格」とされるストックオプションを行使したことによる株式譲渡益でないと、株式譲渡益であっても給与所得扱いにされてしまいます。給与所得だと所得税と住民税を合わせて最大55%ほどが税金となってしまいます。
なお、「税制適格」の概要は経産省のページなどにあります。
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stock-option.html
対象者を増やしたり、権利行使期間を延長する等、一定の歩み寄りはあります。しかし、権利行使限度額が「年間1200万円を超えないこと」ということなど、株式上場を果たしてストックオプションの行使により、巨額の富を得たいような方々には不満があるのかもしれません。
103万円というのは、所得税の計算をするときに引いてもらえる基礎控除48万円と、給与から引いてもらえる給与所得控除55万円の合計額です。ですので、給与を103万円におさえていても、例えばフリマでの不用品売却等で得た収入があれば、所得税の納付が必要となる可能性があります。
トータル収入が103万円を超えても、収入が2400万円以下なら基礎控除48万円は変わらないですし、給与所得控除もいきなり0になるわけではなく、給与の増加に応じて、給与所得控除の金額も増加していきます。
https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_20230301.htm
令和4年分の確定申告から、「住宅耐震改修特別控除」又は「住宅特定改修特別税額控除」の対象となる工事をし、令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に居住した方を対象に、計算明細書中の「7 その他の工事等に係る事項」で計算される控除が新設されました。改修工事をした住宅が共有である場合に、e-taxで計算すると間違った計算になっていたようです。
住宅ローン控除は、居住時期によって制度が異なるので、案外と勘違いが多いところです。あと、住宅ローン控除は、支払うべき所得税や住民税があれば受けられるものであって、支払うべき所得税や住民税がない場合は受けられないことがあります。
例えば、住宅ローン控除の適用期間中に転職して所得が減った場合等は注意が必要です。所得が減って支払うべき所得税や住民税がなかったり、あっても少額の場合は、住宅ローン控除の適用が受けられなくなります。
退職金課税「勤続年数関係なく一律に」 政府税調で意見: 日本経済新聞 (nikkei.com)
退職金に対する課税というのは、給与に対する課税よりも優遇されています。退職金は、所得税法上退職所得とされて、以下の式で計算されます。
(収入金額(税金が源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除額) × 1 / 2 = 退職所得の金額
というわけで税金がかかる基礎となる金額が収入額の半分になりそうだということがわかるかと思います。さらに、収入金額の半分に対して、そのまま税金がかかるわけじゃなくて、退職所得控除額をマイナスされます。退職所得控除額は以下の式で計算されます。
勤続年数(=A) | 退職所得控除額 |
---|---|
20年以下 | 40万円 × A (80万円に満たない場合には、80万円) |
20年超 | 800万円 + 70万円 × (A – 20年) |
というわけで、勤続年数20年で退職し、退職金(収入金額)が800万円以下の場合は、退職金に対して全然税金がかからないことがわかるかと思います。(10年なら400万円以下、5年なら200万円以下。一方で、30年なら1500万円以下、25年なら1150万円以下。)
引用した記事では、20年超の取扱いについて見直しを検討しているようですが、20年以下の取扱いはどうするのでしょうか。勤続20年超の経験を他社で活かすって、日本だと中々大変な印象があるのですが・・・
所得税法における「業務」の範囲について|論叢|税務大学校|国税庁 (nta.go.jp)
調べ物をしていたら、出てきました。タイムリーな論文で、非常に参考になりますね。発表が令和3年6月なので、最近の「業務」に関しての言及が多々あります。なお、「論叢」というのは「ろんそう」と読みます。論文集のことですね。「論争」ではありません。
話題になった300万円通達ですが、通達本文以外にも解説がついているので、こちらも見ておきたいところです。
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/221007/pdf/02.pdf
こちらの解説を見ると、帳簿さえつけていれば事業所得と無条件に認められるのではなく、収入に対する経費の割合が高い、マイナスの所得が継続している場合等は、雑所得と認定される可能性を示唆しています。
というわけで、帳簿を付けていたとしても、事業の必要経費とは思われない経費を多額に計上しているだけであれば、雑所得にされる可能性も十分あることでしょう。
なお、開業数年間は儲けが出ない商売というのもありますので、その場合はその旨を説明できるよう準備しておくのが無難と思います。事業概要の説明ですね。