特殊技術を持つが業績が芳しくない会社に対する貸倒引当金

※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。

・農水省検査マニュアル別冊事例6の解説。特殊技術を持つ会社ながら既存製品の価格競争が激しく、業績が悪化している会社に対する貸倒引当金の自己査定。

・特許権等の財産権はなくても、特殊技術の有無や大手企業からの取引状況等を勘案せよとのこと。

・特殊技術とはいっても、融資先の言い分だけを信じるのは危険。例えば、マニュアルどおりの評価では破綻懸念先だが、特殊技術等を勘案すると、その他要注意先と評価することも可能な場合は、金融機関自身で情報を集める姿勢が必要。

・情報源としては、政府や地方公共団体が公表する統計、業界専門誌が考えられるか?

・地元の他企業からの評判や経営者の行動も重要か?

・大手企業との取引状況については、実際に受注につながるかどうかを検討する必要がある。名前だけ聞くとすごいと思うパターンが多いが、実際はキーパーソンに接触できておらず、将来の受注につながらないというパターンもあるのではないか?

・どういう役職の人と普段接触しているのかヒアリングする必要があるのではないか?

・あと、賞を受けたという点も検討が必要。様々な賞があるが、当該賞の権威についても調べておき、本当に価値のある賞かどうか検討が必要ではないか?

・金融機関がこのような対応をしていなかったら、監査人としては金融機関にこのような対応をしてもらうよう、貸倒引当金の監査で依頼する必要あり