インボイス保存義務に関する少額特例

税込金額1万円未満のインボイスの保存義務が不要とされている経過措置です。この経過措置は、基準期間(2年前又は2事業年度前の売上高)における課税売上高が1億円以下、特定期間(1年前の上半期又は1事業年度前の上期の売上高)における課税売上高が5000万円以下の場合に適用が可能です。

新規開業した個人や新規設立した法人は、基準期間がないため、1期目は消費税の納付義務はありません。しかし、資本金が1000万円以上である等の一部の法人は、1期目から消費税の納付義務があります。

消費税の納付義務がないなら、少額特例が適用できるかどうかは気にする必要がないですが、基準期間も特定期間もない1期目から消費税の納付義務がある法人は、少額特例が適用できるのかどうか、よくわかりません。少額特例の根拠条文を読む限り、2期目からは、特定期間の課税売上高に基づき、経過措置を適用することも可能ですが、1期目は、基準期間はもちろんのこと、特定期間が存在しないので、少額特例が適用できず、インボイスの保存義務があるように見えるのですが・・・

信託型ストックオプションによる株式譲渡益は給与所得?

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC206RJ0Q3A420C2000000/

日経新聞の有料記事です。日本の税制だと、「税制適格」とされるストックオプションを行使したことによる株式譲渡益でないと、株式譲渡益であっても給与所得扱いにされてしまいます。給与所得だと所得税と住民税を合わせて最大55%ほどが税金となってしまいます。

なお、「税制適格」の概要は経産省のページなどにあります。

https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stock-option.html

対象者を増やしたり、権利行使期間を延長する等、一定の歩み寄りはあります。しかし、権利行使限度額が「年間1200万円を超えないこと」ということなど、株式上場を果たしてストックオプションの行使により、巨額の富を得たいような方々には不満があるのかもしれません。

インボイス登録制度の見直し

今年の4月改正ですね。

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/04.htm

2023/10/2以降の新規登録希望者→登録希望日の記載が必要になった

2023/10/1以降にインボイス登録事業者を辞めたくなった→辞めたい事業年度開始の15日前までに取消届出書の提出が必要になった(法人の場合)

消費税の簡易課税

簡易課税制度を適用したいと思ったら、課税期間の初日の前日までに届出書の提出が必要です。課税期間というのは、特段の届出がなければ、個人なら暦年、法人なら事業年度になります。ということで、例えば、個人が令和5年から簡易課税制度を適用したいと思ったら、令和4年の年末までに届出書を提出する必要があることになりますが、免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までにインボイスの登録を受ける場合は、登録日において課税事業者になる経過措置があります。

この場合、登録日中に提出する簡易課税制度の届出書に「登録日が含まれる課税期間中に簡易課税制度を適用したい」旨を記載したら、特例的に、届出書を提出した年から簡易課税制度の適用が認められます(28年改正法附則44④、インボイス通達5-1)。法人も同じ取扱いです。

ただし、これは免税事業者を対象とした特例なので、以前から課税事業者であった人が、提出を失念した者には適用されないため注意です。

消費税の課税期間

個人なら1年(暦年)、法人なら1事業年度です。この課税期間というのは、当局への届出により短縮が可能です。(1か月又は3か月)

なぜ短縮するのかというと、よく言われるのが、支払った消費税の還付を早く受けるためです。輸出売上が多い事業者や設備投資が頻繁な事業者は、受け取った消費税に比べて、支払った消費税が多くなるとされるので、そうなります。

ところで、インボイスの導入に伴い、消費税のいわゆる「2割特例」という制度が創設されました。これは、簡単に言うと消費税の計算根拠となる「売上」に20%をかけた額が納付すべき消費税額となる制度なのですが、「課税期間の短縮」を適用していると、「2割特例」が使えなくなります(消費税法の改正附則(平成二八年三月三一日法律第一五号)の第51条の2第4号を参照)。

また、中間申告では、年に複数回、消費税を納めることになりますが、「課税期間の短縮」とは異なるので、ご留意ください。

郵便切手の購入

消費税では、郵便切手を購入した時点では非課税で、使用した時点で課税となるのが原則です。これは、消費税法での規定ですが(消費税法6条1項、別表第一4号イ)、購入した時点で課税仕入れ扱いしていればOKとするルールが基本通達にあり、結局のところ、郵便切手の購入は課税取引なんじゃないかと思っている人が多数なのではないかと思います(消費税法基本通達11-3-7)。