役員報酬の多寡

https://news.yahoo.co.jp/articles/51456aa7ddecf42effd1a1a1f7d9cf8d206331a9

役員報酬(給与)は、日本の法人税法だと、「不相当に高額」の場合、経費として認めてもらえません(法人税法34条)。この判断基準が不透明なところがあり、確固たる根拠が整理できていないのが現状です。税務調査での指摘の場合は、同業他社に比べて高額といった基準を出してきますが、これに反論するにはどうすればいいのでしょうか?

役員の貢献度合いを第三者に説明できるように準備しておき、当該整理に基づいて支給することになる?

貸倒損失の法人税法の取扱い

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5320.htm

これは法人税法に規定がなく、法人税基本通達に記載があるのみです。

通達が法律であるかのような扱いになっているのは、相続税での財産評価基本通達と同じような感じですね。貸倒引当金のように法令化しないのが不思議に思っています。

ユニバーサルミュージック事件

※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。

・いわゆる「租税回避」に該当するかどうかの事案。この度最高裁判決が出たもの。地裁から最高裁までの判示は以下のとおり。いずれも国側の敗訴。

・地裁「同族会社の行為又は計算が経済的合理性を欠くか否かを判断するに当たっては,当該行為又は計算に係る諸事情や当該同族会社に係る諸事情等を総合的に考慮した上で,法人税の負担が減少するという利益を除けば当該行為又は計算によって得られる経済的利益がおよそないといえるか,あるいは,当該行為又は計算を行う必要性を全く欠いているといえるかなどの観点から検討すべきものである。」

・「諸事情等を総合的に考慮」といった形で納税者寄りの判決?

・高裁「同族会社等の行為又は計算が同項にいう『これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの』か否かは,専ら経済的,実質的見地において当該行為又は計算が純粋経済人として不自然,不合理なものと認められるか否か,すなわち経済的合理性を欠くか否かという客観的,合理的基準に従って判断すべきものと解される。」

・「客観的、合理的基準に従って判断」としており、諸事情等の考慮は言及せず。地裁よりは厳しい判決?

・最高裁「同項にいう「これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」とは、同族会社等の行為又は計算のうち、経済的かつ実質的な見地において不自然、不合理なもの、すなわち経済的合理性を欠くものであって、法人税の負担を減少させる結果となるものをいうと解するのが相当である。」

・最高裁では、基準への言及もなくなった形?認定事実に基づき淡々と判断をするということか?

・基準を示してしまえば、当該基準を形式的に整える輩が出てしまうから、このような判示となるのは当然か?