※ 論点整理を目的とした投稿ですので、事案の概要と論点をひとまとめにした箇条書きのみを記載しています。結論は、どこかの媒体で発表するかもしれませんし、発表しないかもしれません。
・一番論点になるのか、「要注意先(要管理先)」か「破綻懸念先」かどうか
・「要注意先」ならば金融機関全体の過去の実績等に基づく貸倒実績率による引当てでいいが、「破綻懸念先」以下であれば、担保等により回収不能と見込まれる部分の全額を引き当てる必要が出てしまう
・「要注意先」に留める手段として経営改善計画が策定され、この計画と実績を比較し、計画が80%程度達成できていれば「要注意先」で問題ないとする実務がある
・「系統金融検査マニュアル別冊[農林漁業者・中小企業融資編](令和3年4月1日最終改正)」の事例では、「気象条件や景気動向等の一時的要因により、経営改善計画等の進捗状況が計画を下回る(売上高等及び当期利益が事業計画に比して概ね8割に満たない)場合がある。そんなときでも杓子定規に判断するな。」といった旨の記述がある。
・景気動向ならともかく、気象条件が一時的というのはどう根拠づけるか?農作物の不作が一時的な気象の影響?虫害の発生が一時的なものか?不漁が一時的な気象の影響か?
・これらの合理的な見積りは金融機関自身ができなければならず、また、会計監査の対象となるような金融機関であれば、会計監査人である公認会計士も理解する必要がある。
・環境庁や各都道府県の自然環境に関する所管課が発表する統計資料をもとに根拠づけるか?だとしたら、各機関のサイトにどのような統計があるのか知っておいた方がいいか?