「経営者保証」 75%の企業が「外したい」 保証料率の上昇、金融機関との関係悪化を懸念する声も

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198516_1527.html

会社法に基づく会計監査を受けるなどして、経営者保証を外すのが定例になればいいのですが。
なお、会社法に基づく会計監査は、資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の株式会社(会社法2条6号)では必須ですが、
会計監査人を任意に選任して、会社法に基づく会計監査を受けることも可能です(会社法326条2項)。

経営事項審査における会計監査人設置会社の意味

経営事項審査とは、建設業に携わる方はおなじみの指標ですね。今回は、このうち、「監査の受審状況」について取り上げます。

https://www.ciac.jp/keisin/hyotenw/keiri

リンク先にあるように、「会計監査人設置会社」の場合は、最高の20点が加点されます。会計監査人とは、株式会社で、資本金が5億円以上又は負債が200億円以上の場合は、強制設置ですが(会社法2条6号、328条)、実は、強制設置の要件をみたさなくても、会計監査人を設置することは可能です(会社法326条2項)。そのため、強制設置であろうと任意設置であろうと、会計監査人設置会社になることは可能で、会計監査人設置会社になれば、会計監査人の情報が登記事項になり対外的に公表されます。

では、任意監査の場合は、どうなるでしょうか?任意監査の場合は、会計監査人設置会社に該当しないため、登記事項にならないことから、対外的には公認会計士監査を受けているかどうかが不明確になります。

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001396970.pdf

リンク先が国土交通省が公表する審査基準なのですが、会計監査人設置会社の件については、「会計監査人設置会社において、会計監査人が当該会社の財務諸表に対して、無限定適正意見又は限定付適正意見を表明している場合」と書いてあり、任意監査の場合を想定していないように見えます。(14/44辺り)

というわけで、会計監査人を任意に設置し、会社法所定の手続を踏んでいるなら、文句なしなのですが、任意監査の場合は審査基準と異なるようにも思えるため、建設業の場合は、任意監査よりも会計監査人を任意に設置するほうが適切なのではと思います。