非課税取引(国等の手数料)

➀法令(当該規定では、地方公共団体の条例等も含む取扱いなので注意)に事務が定められている手数料かつ②法令に基づき手数料を徴収する規定となっているものが該当。

➀を満たし、②は満たさない手数料についても一部該当(国家試験の受験手数料、資格証明書発行手数料等)。

というわけで、国等の手数料であっても、①法令に事務の定めがない手数料、②法令に事務の定めはあるが、当該法令に手数料を徴収する規定がない手数料で、消費税法に規定がないものなどは消費税が課税されるので、注意が必要。

相続・贈与税のあり方議論

相続税と贈与税のあり方を議論する専門家会合が設置されるようですね。相続税も贈与税は、法律の体系としてはどちらも相続税法に規定されています。

しかし、当事者の資産状況に応じて、相続税がかかるようにしてみたり、相続税がかかるまえに一部の相続予定財産を移転して贈与税がかかるようにしてみたりして、税負担を不当に軽減するといった方法が流行っているようで、納税者の公平性を担保する等の目的で議論を進めるようです。以前から相続税と贈与税の一体化の議論がありましたが、本格的に進むのでしょうかね。

インボイスの様式対応

インボイスの記載事項は以下の6つです。

① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 課税資産の譲渡等を行った年月日
③ 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産
の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等である旨)
④ 課税資産の譲渡等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及
び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等(消費税額及び地方消費税額に相当する金額の合
計額をいいます。以下同じです。)
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

インボイスは手書きで作成してもOKとされていますが、ネックになるところが④及び⑤でしょうか。複数税率が併存している業種だと面倒ですね。

なお、⑥も案外面倒かもしれません。会社員が会社経費になるものを立替購入したときなどは、いちいちインボイス発行になりますし、インボイスの控えとして交付先の名前を残さないといけないですし。なお、名前とは、立替購入した人の氏名ではなく、立替購入した人が所属する法人等の名前になるので留意が必要ですかね。

インボイス

いわゆるインボイス制度適用後の新消費税法57条の4第1項は、「適格請求書発行事業者は、国内において課税資産の譲渡等…を行った場合…において、当該課税資産の譲渡等を受ける他の事業者…から次に掲げる事項を記載した請求書、納品書その他これらに類する書類(…適格請求書…)の交付を求められたときは、当該課税資産の譲渡等に係る適格請求書を当該他の事業者に交付しなければならない。…」とあります。

上記青線のように、「適格請求書(インボイス)の交付を求められたとき」とありますが、取引の相手方でインボイスを求めない人なんているんだろうか?と思いました。

一般消費者が相手の商売(B to C)ならまあ理解できますが、個人事業主や法人が相手の商売(B to B)だと求められなくても出しますよね?この条文は、B to Cを想定した書きぶりにしてあるんでしょうか?

「交付をしてはならない旨」の規定はないので、一律に交付しておけば問題ないんでしょうが、気になったところ。

※ 交付義務が免除されるパターンもあるのですが、今回の投稿では対象外にしています。

税理士試験、出題ミス

https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/72/pdf/ayamari.pdf

令和4年度税理士試験の固定資産税の問題で、肝心要の固定資産税が算出できない形で出題されたとのことです。固定資産税は試験範囲が狭く、毎年ボーダーラインが高いとされていますから、固定資産税が算出できないとなると受験生は相当焦るでしょうね。固定資産税が得意な人ほど不利を受けてしまったものと思います。

固定資産税の試験委員は例年1人なんですかね?出題内容のチェックなどは誰がやっているのでしょう?試験委員が複数いないと、試験委員の誤りに物を申せる立場の人がおらず、今回のような悲劇が起こりやすい体制のように思います。

税理士試験の問題

https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/72/touanyoushi.htm

2022年は8/2から8/4までありましたが、問題が公表されましたね。このうち、住民税、事業税、固定資産税はそれぞれ地方税法の一部なので、出題範囲が狭く、合格が狙いやすいといわれています。しかし、出題範囲が狭いからこそ、ケアレスミスが許されないという面もあり、安易に選択しないほうがいいようです。

個人的には、上記3科目を地方税法に統合するとともに、国税通則法という科目も作ってほしいです。国税通則法は、所得税、法人税、相続税、贈与税(相続税法に規定)、消費税、酒税等の国税に関する基本的、共通的な事項(納付、還付、税務調査など)を定める法律ですので、試験を通じて勉強した方が身につくと思うのですが、なぜか試験科目になっていないようです。

副業の所得区分による影響

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=410040064

先日も投稿したこちらの件。仮に事業所得ではなく、雑所得にされてしまった場合の影響を考えてみました。大半が税額が増える方向への影響です。

・事業所得がマイナスになった場合、給与所得と当該損失を相殺できなくなる(いわゆる損益通算ができなくなる)

・青色申告で申告する場合、55万円又は65万円の特別控除が受けられなくなる(雑所得では青色申告できません)

・青色事業専従者給与の計上ができなくなり、必要経費が減る(ただし、これは上記の特別控除と異なり、計算上だけで税額が減るのではなく、給与の支給により現金が出ていく話です。というわけで、税額が増える方向への影響はありますが、資金繰りへの影響はないといえます。)

・貸倒引当金の計上ができなくなり、必要経費が減る(いわゆる掛け商売、信用商売のような事業でない場合は、元から計上していないので影響ありません)

・純損失の繰越し又は繰り戻し(事業所得で損失が出た場合、翌年度以降得られるであろう所得と相殺し、翌年度以降所得があった場合の税額が減ることになります。また、前年から青色申告しており、前年所得計上、当年損失(所得がマイナス)の場合、前年に支払った所得税額の還付が受けられます。)

・銀行等から融資を受ける場合の年収額に含めてもらえなくなる可能性あり(雑所得だと年収に含めてもらえず、事業所得扱いされる場合に比べ、年収額が減ってしまうことから希望額の融資が受けにくく懸念あり)

色々と挙げてみましたが、最後の融資の受ける場合の年収額に含めてもらえなくなる可能性があるというのは切実かと思います。前回の投稿と繰り返しになりますが、300万円を超えなかったら一律に雑所得とされてしまうような実務にはならないと考えられるため、「事業」だという反証ができるよう準備しておく必要があります。