PCAOB Sanctions KPMG AZSA LLC for Quality Control Violations

https://pcaobus.org/news-events/news-releases/news-release-detail/pcaob-sanctions-kpmg-azsa-llc-for-quality-control-violations

日本で言う公認会計士・監査審査会の米国版ですかね。米国にも上場している日本企業の監査に関し、不備があったということで罰金となったようです。

仕訳の検証といえば、シナリオを厳格に定めて、検証する件数を抑えるのが定番だと思っていたのですが、指摘内容をみると、検証する件数を抑えずに、抽出された仕訳の検証手続として、担当者への質問等による簡便な監査手続で済ませていたことが問題視されたようです。

内部統制基準の改定

上場企業監査から離れて久しいこともあり、上場企業に求められる内部統制の評価や監査の基準が改定されているのをそれほど気にしていませんでした。しかし、諸事情があり、改定内容を理解する必要が生じたので、これから詳細まで確認しようと思います。

貸し付け増やした末… 県の9億円、議員トップの団体から回収困難に

https://www.asahi.com/articles/ASRBJ6VQ0RBJPIHB004.html

またもや自治体の不祥事です。知事の専決で実行していたのか、議会での議決を経た上で実行していたのか、気になるところです。

令和3年度の包括外部監査報告書の218P辺りで貸付先の団体について言及されていますが、実績報告があったけど、検証するルールが整備されていなかったようですね。

会計士不足 人材確保へ大学の授業で魅力呼びかけ 金融庁

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231005/1000097848.html

仕事としては十分に魅力がありますが、金融庁をはじめとした過剰なレビューと、レビュー結果によっては一度の過ちでその後の会計士人生が断たれてしまうというところがつらいのかもしれません。

我々会計士の監査の仕事ぶりは、監査法人内(場合によっては提携している外国の監査法人)、日本公認会計士協会、金融庁(公認会計士・監査審査会)からチェックされることがあるのですが、そのチェックでダメ出しを受けると、その後の会計士人生が断たれてしまうんですね、大手監査法人所属の人は特に。

レビューの必要性は否定しないですが、しらみつぶしにダメ出しをするのではなく、会計士の判断を尊重して、その判断の元でもなお改善の余地がある部分については指摘する、指摘を受けてもフォローアップのレビューで改善が認められれば、その後の会計士人生に影響しないくらいの取扱いであればいいのですが。

会計士試験の受験生は人口減少に反比例して増えていますから、「不足」というのは違和感があります。