https://news.yahoo.co.jp/articles/7142ec37e1366f366dd66506706bca3dc4681fc6
地方公共団体の一般会計は、消費税の納付が免除されていますが、特別会計だと納付が必要になる場合がありますね(消費税法60条)。今回は都営住宅の特別会計だったようです。特別会計は、事業の採算を明確にする目的などで設定されており、上下水道や交通機関などで設定されています。
全国対応の公認会計士越田圭事務所(北陸地方の石川県金沢市所在)
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https://news.yahoo.co.jp/articles/7142ec37e1366f366dd66506706bca3dc4681fc6
地方公共団体の一般会計は、消費税の納付が免除されていますが、特別会計だと納付が必要になる場合がありますね(消費税法60条)。今回は都営住宅の特別会計だったようです。特別会計は、事業の採算を明確にする目的などで設定されており、上下水道や交通機関などで設定されています。
消費税法上、原則として、国や地方公共団体が特別会計を設けて行う事業については、消費税の課税対象となります(消費税法60条本文、一般会計は課税されません)。ただし、「専ら当該特別会計を設ける国又は地方公共団体の一般会計に対して資産の譲渡等を行う特別会計」であれば、一般会計と一体とみなして取り扱うため、課税対象とならなくなります(消費税法60条但し書き、消費税法施行令72条1項)。
この「専ら…一般会計に対して資産の譲渡等を行う特別会計」というのは、消費税法基本通達16-1-1に例示されています。
(1) 専ら、一般会計の用に供する備品を調達して、一般会計に引渡すことを目的とする特別会計
(2) 専ら、庁用に使用する自動車を調達管理して一般会計の用に供することを目的とする特別会計
(3) 専ら、一般会計において必要とする印刷物を印刷し、一般会計に引き渡すことを目的とする特別会計
これは例示なので、それ以外の類似した性質をもつ特別会計でも許容されると考えられます。ここで気になるのが、これに加えて、「取引額の95%以上が一般会計との取引」と説明される場合があるとのこと。私の判断としては法律、施行令、通達に一切言及されていない数値基準を持ち出すのは意図がわかりません。
ですので、「専ら…」という点については、数値基準を気にせず、特別会計の目的を勘案して決めておけば十分かと思います。