上場会社の監査人異動

2022年の監査法人異動企業数は241社、前年比12.6%増 : 東京商工リサーチ (tsr-net.co.jp)

統計記事が出ていました。大手3法人で166社退任があって、そのうち大手→中小となったのが106社ですか。異動理由としては、監査期間が長くなったことと報酬水準で折り合わずというのが7割超ですね。

ということで、上場会社監査における中小監査法人の割合が増えてきたわけですが、財務諸表監査では「結果として適正」というのは許されず、様々なリスクをつぶしたうえで「適正(監査法人の重要な指摘を会社が受け入れてくれないとか、時間内に監査作業が終わらず重要な不明点が残ってしまった等、適正といえない場合もあります)」という必要があります。なお、リスクとされる項目は、全然減らず、年々増える一方です。というわけで、どこかで折り合いをつける必要があるわけですが、監査法人がその判断をうまくやれないと、業務停止をくらって、再度監査法人の変更を行うことになります。