公認会計士試験合格者向けの話です。先日、修了考査が終わったばかりですが、次回からITの試験範囲がかなり変わりますね。従来は財務諸表監査の中のIT監査について比較的体系的に規定されていたIT委員会実務指針6号をベースに、当該実務指針をより具体的にQ&A化したIT委員会研究報告53号をやっておけば、試験範囲の大部分がカバー出来ました。
しかし、来年の試験からは、当該6号及び53号が廃止され、ITに関係する規定としては、Q&A方式のIT委員会研究報告57号が残るのみで、体系的なところは、監査実務で取り扱う監査基準委員会報告315及び330を理解する必要が出てきました。
というわけで、監査実務で得た理解を経営実務(IT)でも活かすという勉強をしていく必要があり、来年以降の受験生は、やりづらい点があるのかもしれません。
今年の修了考査の問題はまだ入手していないのですが、来年度以降の経営実務(IT)は、監基報315、330と57号を中心にする従来の構成に戻るのか、あるいは、57号をそこそこに、それ以外のIT関係の研究報告等から部分的に出題していくのか見極めたいところです(2021年のパターン、リモートワークとか次世代の監査手法といった様々な分野から出題されるパターン)。